No.51 1984年式 ルノー アルピーヌ A310 V6
フォーミュラパッケージ

三浦 力・三浦 美津子ペア

車両解説

 ラリーカーとして大活躍したA110の後継車として1971年にデビューしたのがA310です。
 当初はA110と同じ1600ccの4気筒エンジンを積んでいましたが、装備が豪華で居住性が良くなった分車体が重くA110ほどの動力性能は期待できませんでした。
 そこで1976年にポルシェ911をライバルに見据え2700ccエンジンを積んだA310V6が登場。911に引けを取らない動力性能と高い直進性による独自の操縦性、独特のV6サウンドで存在感を現しました。
 基本構成やスタイリングはこの後にデビューしたアルピーヌV6ターボやA610にまで受け継がれました。

No.50 1982年式 イノチェンティ ミニ デトマソ

是枝 正美・是枝 早苗ペア

車両解説

 1960年代半ば世界的に大人気となっていたイギリスのミニ・シリーズは海外でもノックダウン生産が始まりました。イタリアのイノチェンティもその1つです。
 当初はイギリスのミニと同じボディでしたが1974年ミニのプラットフォームを元にベルトーネが設計したハットバックボディを纏ったイノチェンティ90、及び120を導入。さらにターボエンジンを搭載したイノチェンティ ミニ デ・トマソをラインナップに加えます。
 日本に正規輸入はされませんでしたが本国版のミニの輸入が途絶えた後好んで相当数が輸入されたり、スポーティなイメージが好評だったためわが国でも知名度が高いんですよ。

No.49 1979年式 メルセデス・ベンツ 280CE

秋葉 流生・秋葉 功ペア

車両解説

 このW123系は当時のメルセデスのベストセラー車種であります。
 セダンの他リムジンのV123、ステーションワゴンのS123、そしてクーペのC123と豊富なバリエーションがあり1980年の販売台数はフォルクスワーゲン・ゴルフを上回る程でした。
 2ドアクーペはピラーレスハードトップというボディ形状でしてドアの後ろの柱がありません。その分ボディの強度が下がるのですがその辺はメルセデス、抜かりはありません。フロント・リヤのピラーやルーフを強化した構造で充分なボディ剛性を確保しております。

No.48 1979年式 いすゞ 117クーペ XG

菅谷 篤弘・菅谷 裕美子ペア

車両解説

 1968年に発売された117クーペはイタリアのジウジアーロがデザインした美しいスタイルと高性能なDOHCエンジンを搭載した名車です。
 その後ゼネラルモータースからの資金と技術の習得により機械によるプレス成型のめどが立ったことで1973年3月より量産化対応の改設計で生産されることになり、初期型の『アホみたいに値段が高い』という致命的な欠点が解消されました。
 パッと見はハンドメイドのモデルと大差無いのですが細部のデザインはかなりの部分に変更が加えられました。
 ちなみに日本で始めて電子制御インジェクションを搭載したのが117クーペなんです。

No.47 1984年式 ランボルギーニ カウンタック 5000S
(※フェラーリ 308GTBから変更)

手塚 勝也・手塚 立一ペア

車両解説

 もう、このクルマについては何をか云わんやですよね。スーパーカー小僧の永遠の憧れ!ザ・スーパーカーですよ。1982年からわずか323台のみが生産されたのがこの5000Sです。
 カウンタックのトレードマークといえば、ガルウィングドアでしょう。しかしそれは間違った言い方で正しくはシザードアという名称です。
 また、カウンタックでのバックをしながら駐車する際は室内から後方を確認できないためサイドドアを開きながら身体を半身出してバッグすることを「カウンタック・リバース」と呼ぶこともあります。

No.46 1975年式 メルセデス・ベンツ 450SE

誉田 雄司・菅野 健哉ペア

車両解説

 1972年に登場したW116はメルセデス・ベンツとして初めてSクラスと正式に命名されたモデルです。
 このクルマの素晴らしいところは徹底した安全対策です。内装デザインは過剰な装飾を持たず極めてシンプル。スイッチ類は使いやすさや操作ミス防止のため形状や配置に多くの配慮がなされています。
 前後の灯火類にはレンズに凹凸がつけられています。これは悪天候時にレンズが汚れてもその凹みにより視認性が確保できるようにという設計なんです。
 またABSを世界で初めて採用したのもこの車です。

No.45 1975年式 メルセデス・ベンツ 280

大場 恒男・大場 隆子ペア

車両解説

 W114と呼ばれるこのクルマ、上位モデルのSクラスと比べ「コンパクトで扱いやすい」と人気を集めました。
 「ベンツ」と聞くと「医者のクルマだべ」とか「あっち系の人?」とかいうイメージが強い方多いんじゃないですか?でも実際はバン、タクシー、大型バス、ダンプカーなどの営業車や商用車、各種作業車、大衆車まで扱ってます。
 日本では以前の輸入元であったヤナセの「高い価格帯の車種を中心に輸入する」というブランド戦略イメージもありましてしばしば高級車メーカーと紹介や誤認をされますが、欧米ではボルボやルノーなどと並ぶ自動車総合メーカーとして認知されているんです。

No.44 1968年式 三菱 ミニカ スーパーデラックス
(※フェラーリ
ディノ208GT4から変更)

贄田 勇人・贄田 冬華ペア

車両解説

 1961年に登場した軽ボンネットバン「三菱360」をベースに車体後部構造とグリルのデザインを変えることで4人乗り軽乗用車に仕立てられたのがミニカです。
 この時代ハッチバックやセダンタイプなど色んなスタイルの軽自動車がありました。駆動方式もFF、FR、RRと各社様々。そんななか三菱が取った手法は独立したトランクを持ったセダンで、FR駆動。武骨なデザインでありながら堅実で信頼性は高かったんです。
 ちなみにオーナーの贄田さん盛岡在住の時にこのミニカを購入。登録ナンバー「盛岡88あ1」をGETしました!

No.42 1975年式 トヨタ セリカLB 1600GT

山本 広光・山本 歩夢ペア

車両解説

 1970年に日本初のスペシャリティカーとして登場し大ヒットしたモデルです。そして1973年、アメリカンなスタイルの3ドア・リフトバックが追加され人気は不動のものとなります。
 2タイプ7種のボディ、2タイプ15種の内装、9種のエンジン、6種のトランスミッションから自由に選べる“フルチョイス”と呼ばれるシステムを採用したのもニュースとなりました。
 また国内外のレースシーンでも活躍。なかでもドイツレーシングカー選手権のグループ5、いわゆるシルエットフォーミュラでのセリカLBターボをご記憶の方も多いのではないでしょうか。

No.43 1975年式 VWポルシェ 914-4

武藤 哲哉・浅野 香純ペア

車両解説

 ワーゲン・ポルシェというニックネームを持つこの車、フォルクスワーゲンとポルシェの共同生産なんです。
 エンジンがフォルクスワーゲン製だったことでネガティブなイメージを持つ方もいらっしゃいますが、ワーゲンのエンジンって遡ればフェルデナント・ポルシェ博士が設計してますからむしろ相性の良い組み合わせだと思うんです。
 また、ロータスをはじめとするブリティッシュ・スポーツやフランスのアルピーヌなんかも市販車のエンジンを使って歴史に残る名車を生み出しています。
 高性能で価格が安いんですから我々には歓迎すべき事ですよね。

No.41 1974年式 BMW 2002ターボ

鈴木 孝司・鈴木 規子ペア

車両解説

 ツーリングカー選手権においてポルシェと激闘を繰り広げていたベー・エム・ヴェーは、航空機エンジンで培ってきたターボチャージャーを投入し宿敵ポルシェを打ち破りました。
 そして1973年、量産車では世界初のターボエンジン搭載車2002ターボをラインナップに加えました。
 従来のマルニがスッキリしたスタイリングであったのに対しフロントバンパーの替わりにエアスポイラーを装備、前後のフェンダーにはリベット止めのオーバーフェンダーとヤル気マンマンのスタイルに変貌しました。

No.40 1974年式 モーガン 4/4

古市 孝・足利 良寛ペア

車両解説

 元々は3輪のスポーツカーを生産していたモーガンが初の4輪車として4/4を発売したのが1936年。以来今年の3月に惜しまれつつ生産を終了するまでなんと83年もの間一度もフルモデルチェンジをすることはありませんでした。
 以前は「生きた化石」とか呼ばれてたこともありましたがもはや「世界遺産」くらい呼んであげても良いかと思います。
 フレームの一部に木材を使用していた為ちゃんとメンテナンスしないとフレームからキノコが生える……なんて都市伝説もありましたが本当でしょうか?
 終盤になってからは木のフレームは使わなくなったそうです。

No.39 2012年式 トヨタ クラウン アスリート
(※ジャガー Eタイプから変更)

阿部 巧・後藤 亨ペア

 クラシックカーばかり追いかけていると今時のクルマがより新鮮に見えますね。
 2012年12月に発売された14代目クラウンのキャッチコピーは「CROWN Re BORN」。基本的には先代からのキープコンセプトですが、フロントグリルを大型化した上アスリートシリーズは稲妻のような切れ込みを下部に加えることでスピード感を演出。大分イメージが変わりました。
 また、ドラえもんの「どこでもドア」をモチーフにした「ピンク」や、「空色」「若草色」などのボディカラーを限定販売し、話題を集めたモデルでもあります。

No.38 1973年式 BMW 3.0S

安達 卓志・太田 政満ペア

車両解説

 ベー・エム・ヴェーのフラッグシップ、E3系ですね。
 戦後、経営不振に陥っていたベー・エム・ヴェーですが後述の2002等で景気が回復、満を持して登場した6気筒モデルです。このエンジンは抜群の静粛性とスムーズな吹き上がりから「シルキー・シックス」と称されました。
 優れたエンジンと良質な工作水準、そしてメルセデスより若々しくスポーティなイメージによってE3系、そしてクーペのE9系は多くのドイツ車メーカーが望んでも得られなかったメルセデスの対抗馬としてのポジションを獲得しました。

No.37 1973年式 BLMC MG B ツアラー

青木 宏行・青木 智恵子ペア

車両解説

 MGの代表車種どころか1962年の発表から1980年の製造終了迄の19年間に、全世界で52万台以上も製造・販売された、2ドア・オープンカーの代名詞存在です。
 現在でもクラシックカーの入門車種として人気が高い車でご来場のお客様で興味がある方にはMG Bお勧めです。
 先代のMG Aではボディがラダーフレーム式でしたがこのBではモノコック式に根本的に改善されより近代的で高性能な車に進化しました。
 ところがこの後1974年にアメリカの衝突安全基準の規制により大きな樹脂製バンパーを付けたスタイルに変更されますが、マニアには不評で今ではこのメッキのバンパーに付け替える人もいるくらいです。

No.36 1972年式 メルセデス・ベンツ 300SEL3.5

永井 孝憲・永井 未緒ペア

車両解説

 1965年にデビューした300SELは通称「W109」と呼ばれ現在の「Sクラス」のご先祖様にあたります。
 デビュー当初は3リッターのエンジンですが、マイナーチェンジで3.5リッターに格上げされました。当時としてはメルセデスベンツのフラッグシップモデル(最上級クラス)でした。先代のW111型の特徴であったテールフィンがなくなりエッジのきいたより現代的なリアデザインに変わりました。
 先ほどと同様、SELの「L」はロングホイールベースを示す「L」で全長は5mもあるんですよ。

No.35 1972年式 日産 スカイライン 2000GT-R

廣田 東洋・小野寺 満ペア

車両解説

 「GT-R」の歴史は、ツーリングカーレースで活躍した先代プリンス・スカイライン2000GT-Bの後継車として1968年10月開催の「第15回東京モーターショー」に「スカイラインGTレーシング仕様」を出品した事に始まります。
 この「GTレーシング仕様」がほぼそのままの形で1969年2月に初代GT-Rとして発売されました。スカイラインの中でもレースでの使用を主として開発された車種であり、ガラスは熱線吸収タイプでない無色透明、リアデフォッガーやモール類、装飾類、ホイールカバーが装備されずさらにラジオまでもオプションだったと言われています。
 当時の日産の本気度が伺えますね。

No.34 1972年式 ルノー アルピーヌA110 1600S

大藤 悦二・大藤 宏興ペア

車両解説

 こちらも名前には悩まされますね。アルピーヌ・ルノーなのかルノー・アルピーヌなのか。ウィキペディアとかで調べてもさっぱり要領を得ません。
 正式な会社名は「ソシエテ・デ・オートモビル・アルピーヌ・ルノー」であることや、私が子供の頃持ってたスーパーカーカードにアルピ-ヌ・ルノーと書かれていたのでここではアルピーヌ・ルノーと紹介させていただきます。
 昨年、新型A110が日本でも発表されましたが、こちらも楽しそうなクルマですね。
 このフレンチ・ブルーのボディカラーもたまりません!

No.33 1971年式 日産 スカイライン 2000GT-R

青木 美代子・青木 実ペア

車両解説

 このクルマは1分では語りきれません!歴代日本車の中でもトップクラスの人気を誇る1台です。国内レースで破竹の49連勝、羊の皮を被った狼、レーシングカーのプリンス・R380のエンジンを市販車向けにデチューンして積んだとか数々の伝説があります。
 デビュー当初は4ドアセダンだったのですが1970年のマイナーチェンジで2ドアクーペに移行、さらに戦闘力がアップします。
 ただ、私が何より興奮しているのはこの個体の程度の良さです!多くの個体が様々な改造を受けオリジナルの姿を保っているのは少ないのですが、このクルマはまるでタイム・スリップでもしてきたかのようであります!この純正のスチールホイールなんか、サビひとつ有りませんよ!
 いつまでも大切に走らせていただきたい1台ですね。

No.32 1970年式 メルセデス・ベンツ 280SEL

澤崎 義春・澤崎 彰子ペア

車両解説

 現在のSクラスへと続くメルセデスのフラッグシップモデルです。
 いわゆる「縦目のベンツ」と呼ばれ今でも親しまれております。このモデルから、ショートとロング、2種類のボディが用意されました。
 SELのLはロングホイールベースのLです。もちろんショーファードリブン・カー、つまり運転手付きでオーナーは後ろの座席……という使われ方を想定してのパッケージングですね。
 日本でベンツイコール高級車という見方をされるのはこのクルマがあったからかも知れません。

ツール・ド・みちのく公式サイト