No.44 1968年式 三菱 ミニカ スーパーデラックス
(※フェラーリ
ディノ208GT4から変更)

贄田 勇人・贄田 冬華ペア

車両解説

 1961年に登場した軽ボンネットバン「三菱360」をベースに車体後部構造とグリルのデザインを変えることで4人乗り軽乗用車に仕立てられたのがミニカです。
 この時代ハッチバックやセダンタイプなど色んなスタイルの軽自動車がありました。駆動方式もFF、FR、RRと各社様々。そんななか三菱が取った手法は独立したトランクを持ったセダンで、FR駆動。武骨なデザインでありながら堅実で信頼性は高かったんです。
 ちなみにオーナーの贄田さん盛岡在住の時にこのミニカを購入。登録ナンバー「盛岡88あ1」をGETしました!



No.42 1975年式 トヨタ セリカLB 1600GT

山本 広光・山本 歩夢ペア

車両解説

 1970年に日本初のスペシャリティカーとして登場し大ヒットしたモデルです。そして1973年、アメリカンなスタイルの3ドア・リフトバックが追加され人気は不動のものとなります。
 2タイプ7種のボディ、2タイプ15種の内装、9種のエンジン、6種のトランスミッションから自由に選べる“フルチョイス”と呼ばれるシステムを採用したのもニュースとなりました。
 また国内外のレースシーンでも活躍。なかでもドイツレーシングカー選手権のグループ5、いわゆるシルエットフォーミュラでのセリカLBターボをご記憶の方も多いのではないでしょうか。



No.43 1975年式 VWポルシェ 914-4

武藤 哲哉・浅野 香純ペア

車両解説

 ワーゲン・ポルシェというニックネームを持つこの車、フォルクスワーゲンとポルシェの共同生産なんです。
 エンジンがフォルクスワーゲン製だったことでネガティブなイメージを持つ方もいらっしゃいますが、ワーゲンのエンジンって遡ればフェルデナント・ポルシェ博士が設計してますからむしろ相性の良い組み合わせだと思うんです。
 また、ロータスをはじめとするブリティッシュ・スポーツやフランスのアルピーヌなんかも市販車のエンジンを使って歴史に残る名車を生み出しています。
 高性能で価格が安いんですから我々には歓迎すべき事ですよね。



No.41 1974年式 BMW 2002ターボ

鈴木 孝司・鈴木 規子ペア

車両解説

 ツーリングカー選手権においてポルシェと激闘を繰り広げていたベー・エム・ヴェーは、航空機エンジンで培ってきたターボチャージャーを投入し宿敵ポルシェを打ち破りました。
 そして1973年、量産車では世界初のターボエンジン搭載車2002ターボをラインナップに加えました。
 従来のマルニがスッキリしたスタイリングであったのに対しフロントバンパーの替わりにエアスポイラーを装備、前後のフェンダーにはリベット止めのオーバーフェンダーとヤル気マンマンのスタイルに変貌しました。



No.40 1974年式 モーガン 4/4

古市 孝・足利 良寛ペア

車両解説

 元々は3輪のスポーツカーを生産していたモーガンが初の4輪車として4/4を発売したのが1936年。以来今年の3月に惜しまれつつ生産を終了するまでなんと83年もの間一度もフルモデルチェンジをすることはありませんでした。
 以前は「生きた化石」とか呼ばれてたこともありましたがもはや「世界遺産」くらい呼んであげても良いかと思います。
 フレームの一部に木材を使用していた為ちゃんとメンテナンスしないとフレームからキノコが生える……なんて都市伝説もありましたが本当でしょうか?
 終盤になってからは木のフレームは使わなくなったそうです。



No.38 1973年式 BMW 3.0S

安達 卓志・太田 政満ペア

車両解説

 ベー・エム・ヴェーのフラッグシップ、E3系ですね。
 戦後、経営不振に陥っていたベー・エム・ヴェーですが後述の2002等で景気が回復、満を持して登場した6気筒モデルです。このエンジンは抜群の静粛性とスムーズな吹き上がりから「シルキー・シックス」と称されました。
 優れたエンジンと良質な工作水準、そしてメルセデスより若々しくスポーティなイメージによってE3系、そしてクーペのE9系は多くのドイツ車メーカーが望んでも得られなかったメルセデスの対抗馬としてのポジションを獲得しました。



No.39 2012年式 トヨタ クラウン アスリート
(※ジャガー Eタイプから変更)

阿部 巧・後藤 亨ペア

 クラシックカーばかり追いかけていると今時のクルマがより新鮮に見えますね。
 2012年12月に発売された14代目クラウンのキャッチコピーは「CROWN Re BORN」。基本的には先代からのキープコンセプトですが、フロントグリルを大型化した上アスリートシリーズは稲妻のような切れ込みを下部に加えることでスピード感を演出。大分イメージが変わりました。
 また、ドラえもんの「どこでもドア」をモチーフにした「ピンク」や、「空色」「若草色」などのボディカラーを限定販売し、話題を集めたモデルでもあります。



No.37 1973年式 BLMC MG B ツアラー

青木 宏行・青木 智恵子ペア

車両解説

 MGの代表車種どころか1962年の発表から1980年の製造終了迄の19年間に、全世界で52万台以上も製造・販売された、2ドア・オープンカーの代名詞存在です。
 現在でもクラシックカーの入門車種として人気が高い車でご来場のお客様で興味がある方にはMG Bお勧めです。
 先代のMG Aではボディがラダーフレーム式でしたがこのBではモノコック式に根本的に改善されより近代的で高性能な車に進化しました。
 ところがこの後1974年にアメリカの衝突安全基準の規制により大きな樹脂製バンパーを付けたスタイルに変更されますが、マニアには不評で今ではこのメッキのバンパーに付け替える人もいるくらいです。



No.36 1972年式 メルセデス・ベンツ 300SEL3.5

永井 孝憲・永井 未緒ペア

車両解説

 1965年にデビューした300SELは通称「W109」と呼ばれ現在の「Sクラス」のご先祖様にあたります。
 デビュー当初は3リッターのエンジンですが、マイナーチェンジで3.5リッターに格上げされました。当時としてはメルセデスベンツのフラッグシップモデル(最上級クラス)でした。先代のW111型の特徴であったテールフィンがなくなりエッジのきいたより現代的なリアデザインに変わりました。
 先ほどと同様、SELの「L」はロングホイールベースを示す「L」で全長は5mもあるんですよ。



No.35 1972年式 日産 スカイライン 2000GT-R

廣田 東洋・小野寺 満ペア

車両解説

 「GT-R」の歴史は、ツーリングカーレースで活躍した先代プリンス・スカイライン2000GT-Bの後継車として1968年10月開催の「第15回東京モーターショー」に「スカイラインGTレーシング仕様」を出品した事に始まります。
 この「GTレーシング仕様」がほぼそのままの形で1969年2月に初代GT-Rとして発売されました。スカイラインの中でもレースでの使用を主として開発された車種であり、ガラスは熱線吸収タイプでない無色透明、リアデフォッガーやモール類、装飾類、ホイールカバーが装備されずさらにラジオまでもオプションだったと言われています。
 当時の日産の本気度が伺えますね。



No.34 1972年式 ルノー アルピーヌA110 1600S

大藤 悦二・大藤 宏興ペア

車両解説

 こちらも名前には悩まされますね。アルピーヌ・ルノーなのかルノー・アルピーヌなのか。ウィキペディアとかで調べてもさっぱり要領を得ません。
 正式な会社名は「ソシエテ・デ・オートモビル・アルピーヌ・ルノー」であることや、私が子供の頃持ってたスーパーカーカードにアルピ-ヌ・ルノーと書かれていたのでここではアルピーヌ・ルノーと紹介させていただきます。
 昨年、新型A110が日本でも発表されましたが、こちらも楽しそうなクルマですね。
 このフレンチ・ブルーのボディカラーもたまりません!



No.33 1971年式 日産 スカイライン 2000GT-R

青木 美代子・青木 実ペア

車両解説

 このクルマは1分では語りきれません!歴代日本車の中でもトップクラスの人気を誇る1台です。国内レースで破竹の49連勝、羊の皮を被った狼、レーシングカーのプリンス・R380のエンジンを市販車向けにデチューンして積んだとか数々の伝説があります。
 デビュー当初は4ドアセダンだったのですが1970年のマイナーチェンジで2ドアクーペに移行、さらに戦闘力がアップします。
 ただ、私が何より興奮しているのはこの個体の程度の良さです!多くの個体が様々な改造を受けオリジナルの姿を保っているのは少ないのですが、このクルマはまるでタイム・スリップでもしてきたかのようであります!この純正のスチールホイールなんか、サビひとつ有りませんよ!
 いつまでも大切に走らせていただきたい1台ですね。



No.32 1970年式 メルセデス・ベンツ 280SEL

澤崎 義春・澤崎 彰子ペア

車両解説

 現在のSクラスへと続くメルセデスのフラッグシップモデルです。
 いわゆる「縦目のベンツ」と呼ばれ今でも親しまれております。このモデルから、ショートとロング、2種類のボディが用意されました。
 SELのLはロングホイールベースのLです。もちろんショーファードリブン・カー、つまり運転手付きでオーナーは後ろの座席……という使われ方を想定してのパッケージングですね。
 日本でベンツイコール高級車という見方をされるのはこのクルマがあったからかも知れません。



No.31 1970年式 いすゞ ベレット 1600GTR

中村 繁・中村 信子ペア

車両解説

 今ではトラックメーカーのイメージが定着していますが、昔はいすゞも乗用車を造っていたんですよ。117クーペやジェミニ、ピアッツァなど、日本の自動車史に残る名車も生み出しておりますがこのベレットもそんな1台です。
 トヨタ2000GTやスカイラインGT等、日本にはGTと名乗る車が数多く存在しますが、初めてGTという名称を使ったのはこの『ベレG』なんです。ベレットの硬派な雰囲気も好きです。



No.29 1970年式 ダットサン サニー

小野寺 浩・小野寺 憲子ペア

車両解説

 この当時ライバル各社は700~1,000ccクラスのコンパクトカーを発売しはじめたのですが、日産の社長であった川又克二さんは当初ブルーバードと“同志討ち”になりかねないベーシックカーの開発には消極的で「お金のない方はブルーバードの中古車をお買いになればよろしい」と評する始末だったそうです。
 開発陣は商用車開発などの名目で川又社長を説き伏せようやくベーシックカーの開発に漕ぎ付けました。
 サニーが大成功したことで、川又も部下たちに対し「サニーの開発をやっておいて良かったな」と反省の弁を残した、という逸話があるんです。



No.30 1970年式 ロータス エラン S4

大津 政彦・大津 敦子ペア

車両解説

 1962年のロンドンモーターショーで公開されたエラン。シリーズトータルで約18,000台が生産されこのクルマの大ヒットによってロータスは名実共に一流のスポーツカーメーカーになります。
 ボディは軽量なFRP(強化繊維プラスティック)製です。ロータスは世界でもトップクラスの技術を持っていてFRPボディは現行のエリーゼでも採用されています。
 このエランをレーシングカーにモディファイした26Rというクルマは英国のみならず世界中の様々なレースで大活躍しました。



No.28 1970年式 フィアット アバルト595SS

笹森 通彰・今村 太一ペア

車両解説

 フィアットのチンクエチェントをベースにカルロ・アバルトはモータースポーツを大衆にも手の届くものにしよう、と考え送り出されたのがこの車です。
 エンジンは32.4馬力……と言うとアルトワークスの半分かよと思われるかもしれませんが、ノーマル・チンクの17.7馬力から倍近くパワーアップされており底抜けに楽しい車に仕上がってます。
 アルファベットのSSと書いてエッセエッセと読みまして、これはグループ2レースのホモロゲーションモデルに付けられた称号です。



No.26 1969年式 MG-B GT

熱海 順・熱海 千恵ペア

車両解説

 イギリスの誇る名車、MG Bのクーペモデルです。
 先代のMG A フィクスドヘッドクーペが好調な売れ行きだった為デザインはかなり慎重に煮詰められたそうです。
 MG Aでは取って付けたようなハードトップでしたが、このMG Bではフロントウィンドゥを大型化、その後ろになだらかに落ちるファストバックのスタイルとなりました。これによりグランド・ツアラーの名に恥じない快適性を手に入れ、ヒット商品となりました。



No.25 1969年式 ランチア フルビアクーペ ラリー1.3S

高田 一夫・杉原 桂子ペア

車両解説

 ランチアというと、日本ではあまり知られていませんがモノコックボディや独立式サスペンション、V型エンジン、5速トランスミッション、風洞実験に基ずくボディデザインなどを市販車において世界で初めて採用したメーカーなんです。
 このフルビアも独創的な狭角V型4気筒DOHCエンジンや当時は未だ珍しかった前輪駆動を採用しました。また、広いグラスエリアや上品なデザインなど上質なクルマに仕上がっているのも流石ですね。
 1972年のWRCチャンピオンカーになるなどラリーでも大活躍をしその後のストラトスやデルタといった名車に続く「ラリーのランチア」のイメージを定着させたのもこのクルマなんです。



No.24 1969年式 ダットサン サニー

佐藤 宏樹・佐藤 直樹ペア

車両解説

 1960年代、高度経済成長によりマイカー時代に突入した日本。それに応えて日産自動車は1,000ccクラスの小型車を開発します。車名を一般公募するキャンペーンを展開し約800万通もの応募の中からサニーという名前が選ばれました。
 発売当初は好調なセールスを記録しますがその後トヨタが新型車「カローラ」を投入、「プラス100ccの余裕」というCMのキャッチコピーは明らかにサニーを意識したものでした。
 しかし日産も負けてはおりません。二代目サニーにモデルチェンジした際に「隣のクルマが小さく見えま~す」とやりかえし熾烈な販売競争へとなだれ込みます。